家族や親族が家出をしてしまったり、行方が分からなくなったら、どうしたらいいのかわからない人が多いのではないでしょうか。

家出人の中には、様々な事情を持った人たちがいます。家族との確執、借金の取り立て、勤務先でのトラブルや犯罪の発覚を恐れての逃亡、自殺を考えてなどの理由があります。ここで対応を間違えてしまうと、見つけ出す事が困難になってしまったり、場合によっては事件や事故に巻き込まれていて、命の危険にさらされているという事があります。

まずは家出人捜索願を出すことが一番大切です。しっかりと対応策を学んでおけば、焦らずに早期の発見が出来る可能性が上がります。早期発見こそが家出人調査の最大の課題です。

今回は家出人捜索願についてお話したいと思います。

1.家出人捜索願ってどうやって届け出るの?

1−1.捜索願いを出せるのは親族のみ

家出人捜索願は、基本的には家族や親族のみが出せる届出です。血縁関係が無い、恋人や友人が失踪したとしても、出すことが出来ません。

その場合は家出人の家族に連絡を入れて、その家族から警察へ連絡しなければなりません。家族や親族がいなかったり、出す気が全くないようなら勤務先の責任者が出すことが出来る場合があります。

家出人捜索願は、その家出人が居住している住所を管轄している警察署や交番、駐在所で提出しなければなりません。

家出人捜索願の届け方ですが、届け出を出す前に、いくつかの情報をまとめておかなければなりません。

1−2.家出人捜索願に必要な情報とは?

(1)家出人の個人情報

本籍・住居・氏名・生年月日・職業・人相・体格・家出当時の衣服・携帯電話の番号

(2)それ以外の詳しい情報

家出の日時・家出の原因、動機・所持金・車両の有無など

これらの情報が必要となります。しかし、家出人が一人暮らしをしていた場合、わからない事もあると思います。その場合は、マンションの大家さんや管理者に事情を説明して、自宅内を捜索したり、監視カメラを確認させてもらうなどして情報収集をしましょう。

警察に受理して貰えれば、警察のデータベースへ登録される事になります。

2.警察による家出人・失踪人捜索とは

2−1.特異家出人と一般家出人の違いを知っておく

家出人捜索願の受理が終わった後、警察はどのような捜索をするのでしょうか。

まず捜索願に記載された情報を確認した後、失踪人に自殺の恐れや、事件に巻き込まれた可能性が高いと判断された場合、「特異家出人」と認定されます。

そうではなく、家出人が自分の意思により、家出をしたと判断されれば「一般家出人」と認定されます。

2−2.警察に積極的に動いてもらう為にも「特異家出人」で届出を行う

「一般家出人」と認定された場合は、自分の意思により家を出て行っているので、緊急性が低いとされます。なので、警察による積極的な捜索は行われません。

警察の通常業務である「職務質問」「補導」「交通取締り」「失踪人が事故に巻き込まれた事による事故処理」などにより確認した身分証の情報を、データベースと照らし合わせて、ヒットした場合にのみ、未成年であれば身柄を保護します。

成人ならば本人の意思により家出をしていて、健康面に全く問題がなく、身柄の保護や家族への連絡や拒否をされれば警察はなにも出来ません。警察は説得をして、最低でも家族へ「いつ何処にいて、本人は無事に生活している」といった事を連絡して貰える場合が多いようです。その為、家出人捜索願を出した後に探偵社への依頼も考えた方が良いでしょう。

「特異家出人」と認定された場合は、警察が積極的な捜索をしてくれます。警察にしか出来ないような、携帯電話の電波を何処の基地局がキャッチしたのかを調べたり、車両を使用して家出した場合はNシステムを使って捜索をしてくれます。

警察による人探しの捜索方法について、警察OBが解説している”警察OBが教える|警察が行う家出人・失踪人捜索方法について解説”により詳しく記載しているので、こちらもご覧ください。

2−3.特異家出人で届出したとしても探偵社に並行して依頼すべき

「特異家出人」の場合は、警察が積極的に捜索してはくれますが、一刻も早く発見したいのであれば、万全を期すためにも探偵社にも同時に依頼した方が良いでしょう。

というのも、警察と探偵社では全く捜索方法も範囲も異なるからです。お互いが捜索不可能な範囲を補う形で捜索することになりますので、積極的に探偵社にも依頼しましょう。

3.家出人捜索願を出す前に把握しておくべきこと

3−1.警察の積極的な捜索が期待出来なければ探偵社に依頼すべき

警察へ届け出を出した後に「一般家出人」と認定されたら、探偵社への依頼を考えましょう。お話した通り、警察は積極的な捜索を行ってくれるわけではありません。届出を出して、尚且つ探偵社へご依頼いただければ、見つかる可能性がかなり高くなります。

3−2.家出・失踪の種類によっては警察よりも探偵社に依頼すべき

探偵社では、家出・失踪人を捜索する専門の調査員が存在していて、様々な家出・失踪人を捜索しています。家出・失踪人の部屋を調査し、情報を集めた後、関係者への聞き込みや、家出・失踪人がよく立ち寄る店舗などにポスターを張ってもらうなど様々な捜索をします。

その他にもネットカフェをしらみつぶしに探すなど、とても積極的な捜索をしています。これは警察では実施しませんし人員面でも難しいといえます。

家出・失踪人の身の危険を感じているのに、警察には「一般家出人」と認定されてしまった際には、一度探偵社にご相談ください。

4.探偵社に対して家出人の相談するタイミングは?

4−1.家出・失踪の発見に必要なのはすぐに捜索開始すること

家出・失踪が発覚したら、「家出人捜索願」を出した後に出来るだけ早くご相談ください。

家出・失踪人は早期発見に越したことはありません。「タイミングを少し遅らせた方がいい」という事は絶対にありえません。早ければ早いほど、見つかる可能性が高くなるのです。

家出をして早いうちなら、まだ近くにいる可能性も高く、友人や恋人の家など関係者の自宅に宿泊している可能性があります。そういった場合は聞き込みなどによって判明する事があるので、比較的見つけやすいのです。

4−2.捜索が遅れれば遅れるほど捜索範囲が広がってしまう

1週間も経てば、捜索しなければならない範囲はかなり広がります。安く宿泊できる施設(インターネットカフェやカプセルホテルなど)は勿論、見つかるのを避ける為に、居住先の近くにはいない事が多くなります。

4−3.発見が1週間以上遅れてしてしまうと命の危険が増大する

1週間以上経過してしまうと、命の危険があります。どこかで自殺をしてしまっていたり、所持金が尽きたのにも関わらず、今さら帰れないと考えて、どこかで衰弱してしまっている可能性もあります。他にも事件に巻き込まれている事も考えておきましょう。

上記のように、無事に発見する為には出来る限り早めに調査を開始する事が重要なのです。家出・失踪人の事が心配で、仕事も手につかないといった状況なら、すぐにでも探偵社へ相談した方がよいでしょう。

5.警察による未成年の家出・失踪人捜索

5−1.未成年女性の家出・失踪は早期発見しないと危険

家出・失踪人の中でも、未成年の方は特に心配されると思います。未成年の家出・失踪人は、収入減がない為、大人に頼らなければ長期の家出などは不可能です。

親戚などを頼っているのなら心配ありませんが、インターネットや家出中に知り合った大人に頼っている可能性もあります。家出・失踪人が女性なら、援助交際などの犯罪に巻き込まれている可能性が十分にあり、場合によっては命の危険もあります。なので、家出・失踪人が若ければ若いほど、早く発見してあげなければなりません。

5−2.未成年でも事件性が無ければ特異家出人認定されづらい

しかし、警察は事件に巻き込まれているかもしれないと判断する「根拠」が無ければ「特異家出人」とは認定してくれません。届出をした後すぐに探偵社へ依頼した方がよいでしょう。

依頼が遅れれば遅れるほど、発見の確率は低下し、費用が膨れ上がってしまいます。

6.警察による成人の家出・失踪人捜索

6−1.家出人が成人の場合、犯罪性や命の危険が無ければ重要視されない

家出・失踪人が成人である場合は、遺書が見つかったり、犯罪に巻き込まれていると思わせる物を残していない限りは、収入減もあり自立した生活が可能な事から、あまり重要視されません。

届出を出していて警察が通常業務の中で発見したとしても、本人に健康面での問題が無く、家族への連絡もしないでくれと言われれば、警察は何もする事が出来ません。なので、成人していて、自分の意思で家を出て自立した生活をしている家出・失踪人を見つけたいなら、自分で捜索するか、探偵社へ依頼するしかありません。

6−2.探偵社の場合には、発見後も臨機応変に対応してもらえる

探偵社が捜索をしていて、家出・失踪人を見つける事が出来れば、家出・失踪人に気づかれないように、ご家族へ連絡して、居場所を教える事も可能です。

迷っているようなら相談だけなら無料なので、一度探偵社にご相談ください。

7.警察による家出・失踪人の保護

7−1.未成年を発見した場合の警察の対応

家出・失踪人が未成年の場合、警察の通常業務内で発見されれば、本人の意思に関わらず、警察に保護された上で、家族へ連絡されます。

事件に巻き込まれていた場合は捜索願の有無に関わらず、家族への連絡をします。その為、家出人捜索願は未成年の場合、とても重要となってきます。

7−2.成人を発見した場合の警察の対応

家出・失踪人が成人の場合は警察に見つかったとしても、本人の意思が尊重されます。

警察はなんとか説得して家族への連絡だけでもさせて欲しいと言ってくれますが、それも本人が拒否すると、家族への連絡は一切入りません。

しかし、家族へ連絡が入る可能性も十分にあるので届出は出しておかなければなりません。

8.探偵社に捜索を依頼する場合に注意すべきこと

8−1.不安定な心理状態を利用し、騙す探偵社や興信所に注意

家族が家出・失踪をしてしまった場合、とても心配になり、精神的に不安定になってしまいます。家出・失踪人の捜索は警察以外となると探偵社・興信所くらいしかありません。

その為、他人から見ても少し怪しいと思える会社でも、家出・失踪人を心配するあまり、判断力が低下し、他人から見ると見るからに怪しい会社に捜索を依頼してしまう人も居ます。

8−2.詐欺探偵社・興信所の手口とは?

  • 依頼を受けた際「調査に失敗した場合は返金をする」等と言って安心させる。

  • 依頼者様が相場を知らないのをいい事に高額な料金を請求する。

  • 期間内に一度も報告がなく、連絡をしてみると、調査をしていないにも関わらず「居場所が掴めなかった」などと言う。

  • 返金を求めると、経費は返金出来ないと言って、半額の返金をする。

といった流れで、実際は全く調査をしていないにも関わらず、経費を請求するなどして、お金を奪い取るのです。このような詐欺に引っかからない為にも、しっかりと探偵社選びをしなければなりません。

まとめ

家出・失踪人を探す為には、まず「家出人捜索願」を絶対に出してください。

警察の通常業務内で見つかる事も多々あり、遺書などが見つかっているようなら、警察にしか行えない捜索方法で、迅速に捜索に当たって貰えます。

「一般家出人」の場合は、早期発見を目指しているのなら、探偵社へ依頼する事も考えてください。ご自身での捜索には限界があり、探偵社ならではの捜索方法やコネクションも存在しています。

特に、家出・失踪人が未成年の場合は、事件に巻き込まれてしまう可能性がとても高い為、出来るだけ早く発見しなければなりません。捜索費用は高くつくかもしれませんが、命には代えられません。家出・失踪人を無事に発見する為にも、一度探偵社へご連絡ください。

人探しに強い探偵社をお探しであれば、調査経験の豊富な安い探偵興信所にまずは相談してみてください。