探偵が行う所在調査というものは聞きなれないかと思います。似たような捜査に行方調査や家出人捜索といったものがありますが、調査方法などはほとんど同じです。
探偵社によって言い方を変えたりしていますが、対象となる人物の居場所や現在地を特定するという点に関しては同じです。
初恋の人探しや行方が分からなくなった恩師を見つけたいといった内容が所在調査といえるでしょう。このような所在調査は現場での捜索や調査が多い家出調査と違って、近隣住民への聞き込みや様々なデータから対象となる人物の所在を判明させたりと簡易的な調査方法を取る事で料金を安く抑える事ができます。
今回はそんな探偵が行う人探し全般について解説します。
1.所在調査で分かる事とは
(1)どのような所在調査が依頼可能なのか
警察と違い依頼したその日から捜索を開始してくれる探偵ですがどのような依頼でも調査をしてくれるわけではありません。冒頭で説明した調査以外ではどのようなケースだと調査依頼可能なのでしょうか。
まず家出人調査と被りますが、書置き等を残して家出をしたり行方不明になった子どもや配偶者、親族などを見つけたいようなケースは勿論調査可能です。
他にも生き別れになった親族が無事なのかどこに居住しているのか。記憶力が低下して徘徊しているおじいちゃんおばあちゃんを見つけてほしい。といったケースもあります。
特殊な事例だと、お金を貸している相手が失踪したので見つけてほしい。SNSやアプリなどで仲良くなった人と会ってみたい。といった事も依頼可能です。
人を探す。という系統のものなら基本的には所在調査の依頼は受けてもらえるでしょう。
(2)どのような所在調査が依頼を受けてもらえないのか
では逆にどのような調査依頼は受けてもらえないのでしょうか。探偵も公安委員会に探偵業の届出を出している以上、犯罪行為を助長したり依頼者の非が明らかである場合などは勿論、依頼を引き受けてもらえません。
どのような依頼かというと、例えば、ストーカー目的での依頼やDVや暴力が原因の家出などです。他にも、有名人の居住地や日常の行動を知りたいといったような依頼を探偵は受けません。
そのような事実を隠して依頼をして後から発覚すれば当然犯罪行為やモラルに反する為問題になりますし、実績があったり大手の探偵社だと本当の理由を隠して依頼をしても見抜きます。
探偵は法律や探偵業等を遵守する必要があります。ですので、法律をかなり意識したりプライバシーは特に注意しています。
所在調査の特徴
子どもや親族、配偶者の家出はそれぞれの肉親や近しい人から逃げる為に居住地を転々としますが、初恋の人や恩師探しは家出と違い基本的には同じ住居で生活しています。
家出は痕跡を残さないように転々とするのが特徴ですが、所在調査は調査の足掛かりとなる勤務先や前住所などの情報が分かっている事が特徴です。
金銭がらみで姿をくらましたりしていますが、本人は知らない場所で普通の生活を送っている場合が多い事から所在調査として扱う探偵社が多いです。
所在調査はどのように行うのか
では、所在調査がどのように行われているのか解説していきます。
(1)データ調査
所在調査とは限られた少ない情報で対象者の現居住地やそれに関する情報を多く集めます。データ調査が一般的でしょう。
ITが発達したことで探偵社独自のノウハウやネットワークを駆使して、様々な情報を得る事が出来ます。
車のナンバーや携帯番号から所有者や住所などが分かります。目に見える情報だけでなくそのような独自の情報網や技を駆使していく事で対象者とその居住地にたどり着きます。
(2)尾行張り込み
データ調査だけで対象者の居場所が判明させる事が出来ればいいのですが、多くの場合データ調査だけではたどり着くことができません。
その場合は対象者に関係すると思われる人物をピックアップして、浮気調査や素行調査のように張り込み・尾行を行います。
こうする事で対象者の居場所を判明させる事が出来ます。
(3)警察犬調査
近年では警察犬を導入している探偵社もあります。森や山での遭難や迷子には特に力を発揮します。
調査料金はどのくらいなの
(1)料金はたんていしゃによってまちまちである
所在調査の料金の相場といっても探偵社によってまちまちです。一般的に調査料金が高額になるケースというのは調査の難易度が高い場合です。
対象者の勤務先や前住所などが正確に分かっている。行方不明になってから日が経っていない。などの場合は、聞き込みや関係人物の張り込み尾行により比較的短時間で所在が判明するケースがあります。
その他さまざまな情報があれば対象者を尾行する際にも成功しやすくなります。どのような移動手段なのか、何時くらいに退勤するのかなどです。
その反対に、情報が不確かである。もしくは情報があまり無いといった具合だと調査が長期に及ぶ可能性が高くなります。
(2)料金形態は
所在調査の料金形態としては、浮気調査や素行調査と同じく時間制の料金かパック制の料金のところが多いです。
探偵社によっては成功報酬を採用しているところもありますが、時間制の料金とパック制の料金に比べると値段が高くなります。
時間制の料金は調査にかかった時間数分の費用が発生します。情報が殆ど揃っている、比較的短期間で調査が終了すると考えられる場合は時間制の料金を採用した方が安く抑える事が出来るでしょう。
ただ、気をつけなければならない点が、この時間制の料金は調査員一名に対しての料金です。基本的に探偵は調査員一名で調査を行う事はしませんから、通常何名で調査をするのか事前に確認すると良いでしょう。
パック料金はまとまった期間を予め決まった金額で調査を行う形態です。情報が不確かだったり、どのくらいの期間で調査が終わるのか分からない場合はこの料金プランを採用すると良いでしょう。
長期間になればなるほど料金が時間制の料金に比べお得になる事も特徴です。しかし、短期間で調査が完了した場合も決められた料金を支払わなければならない点に注意が必要です。
まとめ
真に事件や事故などの可能性が高いような緊急性のケースだと探偵ではなく警察に相談しましょう。探偵に調査を依頼する際は無料相談を行っている探偵社にしましょう。
その際に質問をしてもはぐらかしたり曖昧な回答しかしない探偵社の場合は悪質な探偵社である可能性が高いです。
また、広告や宣伝に誇大文句な探偵社も注意が必要です。