家出や失踪などが原因で家族や恋人、友人など親しい関係の人物と連絡が着かなくなったり居場所が分からなくなった時、あなたは探そうとするでしょう。しかし、探すと言っても沢山の探し方がある上に、その方法が果たして的確なのか正解なのかが分からないでしょう。

人探しは時間との戦いです。時間が経てば経つほど発見できる可能性が低くなります。

そこで今回は、人を探す際に沢山ある探し方を解説していきます。

1.まずは自分で出来る家出人捜索方法とは

はじめに自分一人で探す方法を解説します。こちらのメリットは費用を抑える事が出来る事です。

しかし、捜査効率や発見出来る可能性は後述する方法に比べると低い為、家出人が事件や事故に巻き込まれている可能性があったり、緊急性が高い場合はオススメしません。

(1)家出人の部屋と私物を確認する

家出人が遠方に居住していたり、あなたが動けない状況であったりと家出人の部屋を確認出来ない場合以外は、必ず家出人の部屋及び私物を確認しましょう。家出人の部屋を確認する事で家出の種類が分かります。

長期的な家出なのか、計画的な家出なのか、もしくは事件性が高いのか。例えば、大量の服や印鑑などの通帳類が持ち出されているようであれば長期的な家出だと考えられます。

財布や携帯電話が置きっぱなしになっているにも関わらず、長い時間連絡が取れないようであれば事件や事故に巻き込まれている可能性が高くなります。

普段見ないであろう場所も必ずチェックしましょう。もし、携帯電話が置いてあったりパソコンがあるのであれば、データを見ておきましょう。検索履歴や保存画像などから行先のヒントが隠されている場合があります。

また、遺書が残されている場合もあります。近年は紙に書かず、携帯やパソコンなどの電子デバイスに遺書を残す人もいますので気をつけましょう。

(2)家出人と連絡を試みよう

家出人が携帯電話を所持していて、かつ、連絡先を変更していないようであれば、電話でもメールでもラインなどのアプリでも構いません。頻繁にコンタクトをこまめに行いましょう。

メールやチャットアプリなどの文章が残るような連絡手段の場合は、家出人を責めるような文面は必ず書いてはいけません。

いつでも待っている。あなたの居場所はここだよという文面で送るようにしましょう。電話で話す場合も同様の注意が必要です。思わず感情的になってしまうと感じる場合は電話でなくメールにしましょう。返信や応答が無くても、気にかけてくれていると家出人が感じればいずれ返信が来る可能性があります。

また、電話で通じない場合、電波の有無や電源が入っているのか、料金未払いで止められているのかなど、様々な事が分かります。

(3)SNSを確認する

家出人がTwitterやFacebookといったSNSを利用していた場合は、SNS上にヒントが隠されている可能性がある為確認しましょう。SNSの記事を見て、更新されているようであれば写真やコメントなどにヒントが隠されていないか、家出人とつながっている人はいないか、といった情報を確認しましょう。

もし、家出人がSNSを利用しているかどうかわからない場合でも、本人の名前で検索すれば出て来る場合がありますのでやってみましょう。

(4)インターネットで呼びかける

インターネット上には無料で家出人の情報を募る家出人サイトというものがあります。誰でも投稿できますので、情報を求めてみましょう。

ただし、不特定多数の人が閲覧する事が出来る為、情報の取り扱いには気をつけて下さい。また、寄せられた情報も確実性の乏しい為、早期発見はあまり期待できません。最終的には自分で確認しに行く必要があるのもネックの一つです。この方法メインではなく、他の方法と併用するように行うと良いでしょう。

(5)ビラやポスターを作成して配ったり、貼ったりする

家出人の写真や情報の書いたビラやポスターを作成して活用したり、新聞などの広告に載せたりする方法もあります。ただしこの方法は他の方法よりも費用が掛かります。

ビラなどを作成してポスティングしようとするとおよそ500枚は最低でも必要になります。白黒コピーにすると5000円程度ですが、効果は小さい為カラーにする必要があります。そうすると一枚50円は最低でもかかります。コピー代だけで2万5000円もします。

また、ビラやポスターの作成を業者に依頼するとさらにデザイン料も発生してしまいます。新聞などに広告を載せる場合は一度だけでは効果が期待できません。最低でも二週間くらいは継続しなければいけません。この方法は二つとも不特定多数の人に個人情報が流れますので、悪用されないように十分注意しましょう。

(6)探し回る

家出人が日頃良く立ち寄る場所やルートを探しまわるのも有効な調査になる事があります。

本人を発見する事が出来るかもしれませんし、もし見つける事が出来なくても、何か痕跡を見つける事が出来たり、店や学校などの関係者に聞き込みをする事で痕跡をたどる事が出来る場合もあります。

(7)人探し機関に依頼する

自分一人では探しきれないと判断して、外部に調査を依頼する事はとても有効な手段の一つです。警察や探偵に頼むと調査を実施していくれますが、自分から頼まない限り、捜索を開始してくれません。どのように手続きをすればいいのか。注意する点はどのような事かを抑えておきましょう。

遭難したり行方不明になったり、家出の状況によって依頼を申請する機関を柔軟に選択していきましょう。

山や海で遭難した場合は警察や地元の団体に調査を申請したり、家出や駆け落ちなどの場合は探偵や興信所に依頼するなどといった具合です。

(8)警察に依頼する

事件性が高い場合や一人では探しきれないと判断した場合には警察に捜索願を届け出ることだと思います。捜索願は基本的に無料で出す事が出来ます。さらに全国各地に警察がいる為、とても頼りになります。

しかし、一つ覚えていなければいけない点は、事件性がある場合や命が脅かされる場合しか警察は積極的に捜査してくれないという事です。

2.警察の人探し方法

警察は捜索願を受理すると緊急性や事件性の有無に関わらず、警察庁のデータベースに登録されます。登録されると警察は全国どこでも当人の情報を確認する事が出来るようになります。

事件性が薄かったり、緊急性に乏しい場合はパトロールや補導などの通常業務の間に家出人に接触した場合のみ発見する事が出来るのです。

直ぐさま公開捜査に取り掛かる必要がある場合も、登録されたデータベースを基に捜査を進めます。具体的には当人の関係する人物、親族。学生であるならば学校関係者や友人。社会人であるならば勤務先や取引相手など、事件に関連していると思われる人物を絞り込み、聞き込みを行います。

(1)事件性が高い場合の警察の捜査

命の危険があったり、事件に巻き込まれている可能性が高かったりと一刻の猶予もない場合は、警察が総力を上げて公開捜査を行います。事件をマスメディアに報道したり、顔写真を公開して情報を募ったりします。

他にも、現場に残された遺留品や証拠品などがあれば鑑識に回し、現代科学を駆使して足取りを追ったりします。

先程も述べたように、警察による捜査は基本的に無料ですが、山や海などの特殊な環境での遭難や迷子の捜査の場合、民間の団体に協力を依頼する事があります。この場合は金銭が必要になりますので注意しましょう。

また、もし、費用が発生する場合でも警察から先に説明があります。勝手に民間団体に協力を仰ぎ、後から費用を請求されるといった事はありません。

3.探偵社や興信所に依頼する

一般的な家出の場合、警察は直ぐに動いてくれません。そんな時に頼りになる民間機関が探偵や興信所です。探偵の中には警察顔負けの人探し捜査を行うところもあり、早期発見出来るケースも多々あります。

探偵の人探しも、基本的には警察と変わりません。当人の関係する人物を絞り込み、聞き込みを行います。違うのは、さらに、居場所に繋がると思われる人物の張り込み尾行を行う所でしょう。これにより、何か手掛かりがつかめる場合もあります。

また、警察犬を導入している探偵社もあります。警察の場合は公開捜査に及ぶような調査でしか警察犬を出す事が出来ませんが、警察犬を所有している探偵社の場合、依頼者の要望や探偵が必要だと判断したら直ぐに使う事が出来ます。他にも、全国展開している大手の探偵社の場合は、怪しいと思われる地域を同時に捜査を行うという人海戦術も可能です。

4.人探しは時間が大切

通常の家出や連絡のつく失踪の場合などは警察は積極的に動いてくれません。しかし、行方が分からなくなってから、時間が経てば経つほど発見できる可能性が低下していきます。

家出をしてから当日から1週間をすぎると発見が非常に困難になります。一カ月を過ぎてからの発見率は20%弱しかありません。また、長時間行方が分からない状態でいると、事件に発展する可能性があります。特に成人より未成年、男性より女性の方がより危険度が高いでしょう。

5.人探しにおけるポイント

もし、事件や事故に巻き込まれていなかったり、認知症などの意思のない徘徊を除いた場合、通常の家出や失踪は必ず原因があります。

親や学校・友人・恋人などの人間関係だったり、リストラになってしまった・事業が失敗したなどの仕事関係だったり、金銭面だったり、余命が短いといった健康面だったり沢山の理由が考えられます。まず、当人がどのような理由で行方をくらましたのか考えてみましょう。そうすることで、行き先のヒントを得たり、調査の方針を立てたりすることが出来ます。

他には、当人の心理状態も重要です。突発的な家出だったり、心配して欲しい自分の必要性に気づいて欲しいといったプチ家出は探すことが当人の気持ちを動かす事になります。

しかし、長期的かつ計画的な家出や駆け落ちのような逃げる事が目的の場合は探していることを当人に知られては行けません。探していることを当人に知られず調査を行うことは非常に難しく、やはり人探しを専門にしている機関に頼むのが良いでしょう。

このように、当人の心理状態を理解しておかないと、発見できたとしても再び家出を試みたりします。

まとめ

家出をした場合に探す方法は沢山あります。費用が掛からなかったり手軽だったりする方法もあります。

しかし、それらの方法は効果が薄かったり比較的長期になりがちです。行方が分からなくなってから一週間を過ぎると発見率は極端に下がる為、やはり多少なりとも費用が掛かっても早期発見する為に早目の決断をする必要があります。

最悪、あなたの大切な人が亡くなっている可能性もあるのですから。